タスポの先の世界
タスポを持っていなくても、たばこが買える自販機があるらしい。いまのところ、たばこの自販機の成人認証はタスポ式と運転免許式の2種類だが、そこに「顔認証式」が加わった。タスポと同様に、このシステムをパチンコ屋に導入しないことを、利権を大切にする人たちは以心伝心で共有していると思う。
顔認証式は、内蔵カメラで購入者の顔を撮影し、目や口の大きさや配置などから年代層を判定(できるのか?)。顔の骨格やしわなどで成人(もしくはふけ顔)かどうかを識別する。フジタカというメーカーらしい。もう導入されてるらしいが見たことない。
たしかケータイ会社も、ケータイで撮った画像で本人確認が行なえるシステムを開発してた。ケータイのロックを外すのに、自分の顔写真がキーになるというやつ。年くっても誤差(誤りではないと思うが)を修正する機能もあるらしい。
顔認証システムは大抵、悪さを防ぐために用いられる。これが大学に導入されると、もはや代返などは効かなくなる。監視カメラに実装されると、覆面していても判別できるらしい。日常で便利になるとしたら、会社や家のドア、さらには空港とかで、デジタル顔パスが可能になるくらいだろうか。疲れて老け込んだりしてるときに家に入れなかったらやだな。
個人的には、セキュリティーよりもっと楽しい方面に進化して欲しい。自分のそっくりさんを見つけてもらうような機械をプリクラなどに装備して欲しいものだ。どんだけキレイに撮れても「あなたは飯島愛に95%似ています」と冷酷な分析を楽しめたりする。
だが、顔の採点はちょっと恐い世界でもあるな、と思う。統計をとれれば顔を数値化でき「美人度」とやらが確立されるかもしれない。顔面接で入社試験に落ちたり、オーディションで門前払いされたり、整形がますます隆盛したり、美人認定アルゴリズムができたらデリヘル嬢が玄関前で「チェンジです」と電子ボイスで通達をされたりするわけだ。
顔認証で、顔は印鑑代わりになるどころか、人生も左右するものに進化しそうだ。「男は、自分の顔に責任をもて」とか「女は顔じゃない」などの格言すらデジタル的に更新される。タスポの先の世界には、ロボットにブサイクと罵られる未来が待っている。そんな未来を思うと、なんだか差別的な先生にあたった生徒のような憂鬱な気分になる。
text by 副編
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