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2005年7月21日 (木)

農協青年が全国CDデビュー

mys
現役農協職員が、3月23日に全国CDデビューしていた。鹿追町在住の上村洋介(25)と白岩元記(25)、下の名前の頭文字を合わせて、その名も「My’s(マイズ)」。微笑ましいまでの直球ネーミングだ。洋介くんは牧場(JA)勤務のため、土日しか音楽活動ができない。元記くんは、地元の居酒屋で勤務しながら曲作りに励んでいる。北海道発のスローライフミュージック、とか呼ばれるが、実際にスローライフなのは洋介くんだけ。居酒屋で働いてメシ食うって大変だよ。

プロデュースする相徳昌利さん(49)とは「彼らの生活感にものすごくあこがれる。田舎の青年がごく自然に音楽をやっているように感じられた」と評した。ん?ばかにしてるのか。あこがれてんなら、やってみろ。

田舎の青年がふつうに音楽をやっている、それだけで魅力あんのか。ばがにすんでね。農協の青年がギターを引く、地元紙の囲み記事程度のニュース性で、デビューさせたのか。一発屋狙いの色モノの選び方みたいだ。この相徳さんというおやじの著書をみると、金もうけの匂いが強すぎて、そう思ってしまう。

(相徳昌利さんの著書)------------------------

「歌手・タレントという仕事—なりたい人のデビュー読本」

「音楽業界スタッフ入門—君も音楽人間になれる」

「男が決めた女の常識」

「コンサートスタッフ入門—君もコンサートスタッフになれる 」

「音楽ビジネス参入のすすめ 」

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この著書群から感じるのは、ビジネス、ビジネス、ビジネス、ビジネス、音楽は商売だ!という気概。若者の憧れを食いものにしていく、典型的なアキンド・オーラ。あからさまに田舎者をターゲットにしたタイトルって感じ。「東京モード学園」のネーミングセンスに近いものがある。業界人恐るべし、だ。

蛇足。

そんなマイズに贈りたい音楽。これはお役所発のミュージック。大分県佐伯市役所・企画課長の山野内眞人さんが、作詞・作曲、歌までも。

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♪「ぼったくり音頭」   作詞・作曲・歌 山野内眞人

<1>
ちょろいもんだぜ 高齢者(としより)は
「タダであげる」ともちかけりゃ
われもわれもと 群がって催眠商法
※(ソレ)ぼったくれ!ぼったくれ!まる儲け

<2>
ちょろいもんだぜ 主婦たちは
「自宅でできて 高収入」
甘い文句を 並べ立て内職商法
※繰り返し

<3>
ちょろいもんだぜ 素人は
「役所の方から来ました」と
お堅い言葉で 丸め込みかたりの商法
※繰り返し

<4>
ちょろいもんだわ 独身は
「あなただけよ」と 呼び出して
言葉巧みに 売りつけるアポイントセールス
※繰り返し

<5>
ちょろいもんだぜ 消費者は
勝手に品物 送りつけ
金を払えと ふっかける送りつけ商法
※繰り返し

<6>
今日もどこかの まち角で薄ら笑いを 浮かべつつ
歌う 悪徳商法のぼったくり音頭
※繰り返し
今日も行くごひいきに

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世俗にまみれた業界人が、田舎の青年をデビューさせた。
「マイズ」のやさしそうな二人が、
「オツベルと象」の白象にならないことを祈る。
お願いです。サンタマリア。


text by 副編集長

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2005年7月 3日 (日)

外圧ゼロのアルティメット「将棋世界」

komadarake1

プロ・アマ問わず将棋界のすべてがわかる将棋総合雑誌「将棋世界」をご存じだろうか。知ってるあなたは、かなりの将棋好き。購読している君は、立派なマニアである。ムネをはっていい。自覚がなくても君はマニアだ。世の中は君の世界を知らない。知ろうともしないわけだが。

さて、この雑誌。「幅広い内容で迫るビジュアルな将棋総合雑誌」なワケだが、真面目な記事ばかりかと思いきや、我々一般市民でも十分楽しめる内容となっている。羽生しかしらないあなたでも、立ち読みぐらいはしていただきたい。思いがけないおもしろさと出会うことだろう。

ページをひらけば、羽生がガリンコ号の一日船長をしていたり、またある時には、女流棋士のグラビアが展開されていたりする。おかたい雑誌だと思って、まどわされてはいけない。外圧のないこの世界ならではのおかしみを見いだすことができる。

例えば、

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米長邦雄円熟対談

ゲスト・志村けん(タレント)
志村「将棋を指すとき、まず玉の囲いを考えます。
   将棋は遊びにしては深すぎますよね。」
米長「90分番組のコントを考えるのに5日間かかるとは、
   タイトル戦以上に大変ですね」

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あなたは志村けんが、玉の囲いを気にしていることを知っていたか。また「(タレント)」という表記も「いまさら何を」感たっぷり。
さらに、こんな人物も‥

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米長邦雄円熟対談

ゲスト・川淵三郎(日本サッカー協会キャプテン)
米長「監督が決める選手の配置は将棋の駒組ですね」
川淵「守備をがっちり固めるクラブは穴熊とか(笑)」

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キャプテンもしょせん将棋好きのジジイということだろうか。この世界でしか通用しないたとえ「穴熊」を言ってご満悦。ぜひ、他メディアで将棋にたとえてコメントして欲しいものだ。「ジーコの今の交代は言うならば、一手損角がわりをしようとしてるんですよ‥」とか。

一般市民が見ていないと思って、日本の文化ともいうべき将棋は、どんどんなんでもありの展開を見せつけてくる。タイトルだけを見ても、アルティメットというほかない。

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「呆然と地球でただ一人荒野に立ちすくむ山本真也五段」

「人間にとってやっぱり終盤は大変である」

「中井広恵はサムライである」中井広恵女流王将・倉敷藤花

「羽生せんせいといっしょ! 」

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そして、圧巻は「私と将棋を指しましょう」というバンカナ・コーナー。将棋界でアイドル視されている坂東カナコという女流棋士のコーナーなのだが、これがまた、ひどい。終止呼び捨てでバンカナ。小学生もバンカナを見ておおはしゃぎ、てな具合だ。

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第1回 バンカナの新年

第2回 バンカナ、西へ

第3回 小雪舞う、北九州にて

第4回 バンカナは18歳になります!

第5回 将棋の指せる喫茶店

第6回 バンカナ、将棋の町へ

第7回 アットホームな自宅教室

第8回 バンカナ台風接近中!?

第9回 すくすく育て!稲穂のように

第10回 優勝にわく街

第11回 日本一を目指せ!

最終回 またどこかで会いましょう

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taifu
第2回の「バンカナ、西へ」はタイトルとして美しくすらあるバカ。第4回なんて確実に勝手に書かれてるし。第8回にいたっては架空人気が災害的あつかいだ。第11回で日本一になれ!と熱っぽくはげましといて、最終回に「またどこかで会いましょう」と突然の別れ。息をつかせぬ展開といえよう。

我々の知らないところで、どんどん将棋界も変わっている。将棋世界。ページの向こうは、圧倒的な異文化が広がっている。あれ、異文化って変か。

最後に宣伝。バンカナ写真集好評発売中!
bankana
なんでもありだ。


text by 副編集長

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