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2004年10月17日 (日)

ジャイアンを地でいく男

元横綱ゼリー状あけぼの太郎が「使用不可」の烙印を押されて久しい。

2003年末。もはや古い話だが、人間卒業ボブ・サップVS元横綱ゼリー状あけぼの太郎が、師走の話題を独占した。いま考えると異常事態。格闘技で暮れる年ってのも世も末って感じだ。ま、見せ物だったわけだが。あの異種族格闘技ブーム時において、私は伊良部に似たあの男を思い出していた。

元双羽黒・北尾光司。

身長2m体重150kgという日本人離れした体格。大横綱・双葉山と羽黒山をドッキングさせた「双羽黒」という期待最大のシコ名。小錦にサバ折りをかますマンガ並のスケール。FFのデータを消した弟子を半殺しにする、高いジャイアン性。そのことで女将さんに口出しされると、相撲とりなのに回し蹴りを繰り出す、格闘家としてのポテンシャル。「こんなまずい飯しか出せないようなところ、前々からやめてやろうと思ってた。」と捨て台詞する生まれもったテングっぷり。

元スポーツ冒険家・北尾光司。

そういえば、北尾さん、あなたはエアガンいじめの草分け的存在でした。さらに、ナイフ収集が趣味で、付き人の身体で切れ味を試したりしていましたね。その前人未到のいじめ歴は、どこへ行っても通用する立派なものだと思います。さらに、相撲取りを辞めた後に名のった「スポーツ冒険家」という肩書き。あの意味不明さは、自らの状況の混乱「相撲をやめたら、俺ってなんなんだろ?」状態をよくあらわしていると思い、とても感心したものです。

元プロレスラー・北尾光司。

新日本プロレスでの、伝説のデビュー戦。あの時のファッションを形容する言葉は、いまだ地球上に存在しません。あのホーガンイエローのシャツ‥ヘアスタイル‥奇声‥ポーズ‥‥すべては良き思い出です。

そうそう、バスの遅刻事件も忘れられません。
バスの集合時間に大遅刻してきたあなたは、長州に「お前、やる気ないんなら帰れ!」と怒鳴られると、帰ろうとしましたね。長州がキレると、自分の頬を指差して「ここ殴ってみろよ」。 さらに、長州を「朝鮮人!」と罵倒。もう「朝鮮人!」は、胸がどきどきしてたまりませんでした。でも、そのせいで、さすがにクビになりましたね。SWSに移籍しても、北尾節はあいかわらず。試合会場で叫んだあの台詞、「おまえら、こんな八百長見に来ておもしろいのか!」は、歴史の教科書にのせたいくらいの名言。でも、そのせいで、さすがにクビになりましたね。

今年40歳・北尾光司

こんな人間は、唯一無二。デビュー戦で観客からカエレコールされた男。天龍の鎖骨を折るほどの実力を持つ男。あらゆる意味で、あなたが最強でした。もう、誰もあなたの伝説を破る人間はあらわれないでしょう。常人には、世話になっている女将さんに回し蹴りはできないし、付き人でナイフの試し切りはできない。何より、長州に「朝鮮人」とは言えません。北尾光司。ジャイアンを地でいく男。フィクション性すら帯びたただならぬ存在感は、生まれる時代を間違えたとしか言い様がありません。今、あなたが現役ならば‥と思ってしまいます。

2004年現在、北尾は、新装(パチンコ屋か)になった立浪部屋のアドバイザーに就任。アドバイザーとは何か?立浪親方とどういうやり取りがなされたのか?興味はつきない。私個人の願いを言えば、プロレス復帰が望ましいのだが。天龍だって、まだプロレスで食えてるんだし。

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text by 副編集長

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